偶成 2014 12 6

 私は、中学生の時、
西郷隆盛が作った「偶成」という漢詩を知りました。
 今後も、たとえ自分に不利益になることでも、
このサイトに書いていきたいと思います。
 それは、「偶成」という漢詩による影響だけでなく、
やはり、年を取ると、国家に恩返しをしたくなるからです。
西郷隆盛も、そういう気持ちだったと思います。

「偶成」 西郷隆盛

幾歴辛酸志始堅
丈夫玉砕恥甎全
我家遺法人知否
不為児孫買美田

何度も辛酸をなめて、始めて志が堅くなる。
男らしい男というのは、いさぎよく玉と砕けるもの、
なすこともなく生きながらえるのを恥とする。
わが家に伝わる教えを人は知っているだろうか。
それは他でもない、
子や孫のために、財産を残さないということだ。

偶成 2013 10 20

書名 大人の国語力がつく漢詩100選
著者 守屋 洋  角川SSC新書

 漢詩というと、中国を連想するでしょうか。
しかし、日本人が作った漢詩もあります。
 この本の第六章では、
「日本人の漢詩」を紹介しています。

幾歴辛酸志始堅
丈夫玉砕恥甎全
我家遺法人知否
不為児孫買美田

「偶成」 西郷隆盛

幾たびか辛酸を歴て 志始めて堅し、
丈夫は玉砕するも 甎全を恥ず。
我が家の遺法 人知るや否や、
児孫の為に 美田を買わず。

何度も辛酸をなめて、始めて志が堅くなる。
男らしい男というのは、いさぎよく玉と砕けるもの、
なすこともなく生きながらえるのを恥とする。
わが家に伝わる教えを人は知っているだろうか。
それは他でもない、
子や孫のために、財産を残さないということだ。

「偶成」 ふと思いついてできた作品という意味。
「甎全」(せんぜん) なすこともなく生きながらえること。「瓦全」と同じ。

 この詩は、大久保利通に送った書簡のなかに出てくるもので、
西郷隆盛の平生の覚悟であったという。






































































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